ご高齢で通院が難しい方、がんなどで通院が難しい方、寝たきり状態の方などが、通院することなく、医療を受けられるのが在宅医療です。
在宅医療のなかに、往診と訪問診療があります。どちらも医療者が自宅を訪れてくれるものですが、違いがあります。
往診は、定期的な受診ではなく、たとえば急に熱がでた、容態が変化した、などの際の突発的な出来事に対応したものです。

それに対して、
訪問診療は、通院が困難な患者さんに対して、事前に計画をたて、一般的には月に数度、ご自宅に伺い、診察、治療、健康相談などを行うものです。訪問看護ステーションや、ほかの医療機関とも連携しながら行うことが多く、24時間体制でサポートを行います。
在宅医療のよいところは、病院などで過ごすより、住み慣れた場所で患者さんが主役として過ごせる場所で医療を受けられることだと思っています。
正直なところ、訪問看護、ヘルパーさん、デイサービス、ショートステイなどのサービスを使ったりしても、介護者の負担はあります。それでも家で過ごせたことは、患者さん本人、ご家族にとって、あとになって「やっぱり家で過ごすことができてよかった」と言っていただけることが多いように思います。

もちろん途中で、介護上の負担などから難しい際には、施設入所、入院などに方向転換することもできます。

寝たきりなどで動けない方、通院の負担の重い方、老衰、がんなどで自宅での看取りを希望されている方など、悩まれている方は一度在宅医療を考慮してみてほしいと思います。

また、介護サービスなどについてもどうぞご相談ください。